表具師店長の日記

涅槃図の修理 途中経過 Part2

4月11日に 「 涅槃図の修理 途中経過 Part1」 を書いてから、早くも1か月半が過ぎてしまいました・・・

全然手を掛けてなかったのではなく、一区切りつくまで 店長日記にはアップしにくいので、今頃に

なったと言う訳です (^^ゞ

ようやく、上と下の部分を修理し ・ 裏打ちをし ・ 折り伏せを入れ ・ 仮張り する事が出来ました

ので 報告させていただきます (^^)v

前回の報告では、大きな涅槃図の下軸と表木( 上と下の木の部分)を外し、 上 ・ 下 ・ 本紙4分割

の 6つのパーツに分解したところまで書きました。

今回報告させていただくのは、上 ・ 下 の 2つのパーツの修理です (^^)/

下の写真で、バラバラになっている 細長い部分です (^^)v

まず、捨て紙を敷いて その上に本紙を裏向けに 広げます。

そして たっぷりの水を含ませて 皺を伸ばしていきます。 そして、裏打紙をめくっていくのです!

この涅槃図は、下の写真を見ても分かるように、折れが 半端なく 伸ばすのが大変でした (^_^;)

裏打紙をめくっている様子の写真は撮り忘れたのですが、修理をしている所から 写真を

取り出していますので ご紹介したいと思います。

【 裏打ち紙をめくった後の 穴埋め 】 【 穴埋め等の修理が終わったところ 】
【 裏打ち作業 】 【 裏打ちが完了! 形になりました (^^)v 】

この後の作業もまた 大変です・・・  

「 折り伏せ 入れ 」 と言って 折れている所 ・ 折れそうな所 に 薄い和紙を1分弱に細く切り

貼っていく作業なのです。

折れは 太陽光を斜めにあてる事で良く分かりますが、折れそうな所は 紙を透かす事で分かります。

【 手に持っている細い紙を、折れに沿って貼っていきます 】

上の写真では、段ボール箱の上で作業をしていますが、この箱が大事なのです (^^)v

【 段ボールの中身は 蛍光灯!左上が 太陽光で見た折れ。それを 照らすと左下の写真 】

【 白い筋が見えますが、それが折れです。 】

【 折れ伏せを入れた写真 】

上の右の写真を見れば分かるよう、沢山折れていればいるほど 折れ伏せを入れるのにも

かなりの時間が掛かります・・・

何とか 上下ふたつのパーツを完了し 仮張りに掛けた写真が下です \(^o^)/

後 4つの パーツを完了するのに どれくらいの日数が掛かるのでしょうか・・・ (^_^.)

施主様  お待ちくださいませ m(__)m

2014/5/25 書く

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