高梧堂メルマガバックナンバー

障子の張り方教えます! Vol.1

障子の張り方教えます! Vol.2

掛け軸の取り扱い方!

明けましておめでとうございます

掛け軸の選び方

彼岸とは?

簡単な襖の補修方法 第1弾 !

簡単な襖の補修方法 第2弾 !

紙本の裏打ちの方法 Vol.1

紙本の裏打ちの方法 Vol.2

絹本の裏打ちの方法

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1922年創業の老舗表具店

表 具 師 高 梧 堂
2010.10.18 配信
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このメールは、『当店から案内を送って良いですか』という問いに対して
『はい』とお答えいただいた方に送っています。

こんにちは、表具師 高梧堂の店長 嶋岡です。

当店のメールマガジンを読んで頂き有難うございます。

今回も皆さんにちょっとお得な情報を お教えしますね (*^^)v

■ INDEX
1.『絹本の裏打ちの方法』について
2. 開店一周年特集
3. お勧め品



皆さん、お元気ですか?

ちょっとの間ご無沙汰でした (^_^;)

実店舗の仕事が忙しく、なかなかメルマガを書く時間を

作れませんでした m(__)m 一人で仕事してると・・・

先週は、桜井市の市民体育祭でした!

前回のメールが8月の暑いさなかですから、コロッと季節が

変わってしまいましたね。 スポーツの秋ですよ (^^)v

今年も後 2か月半です。

やり忘れの無いよう、計画的に活動しましょうね (^o^)/

今回のメルマガは、前回お伝えしました『絹本の裏打ちの方法』

をお教えしますね!

これを読んで、自分の作品を裏打ちしてくださいね (*^^)v

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● 絹本の裏打ちの方法 ●

絹に書いた本紙のことを、私たち表具師は 「 絹本(けんぽん)」と呼びます。

絹本を使われる方は、絵を描く方が多いですね!

後、各地の巡礼の朱印表装の本紙も絹本が多いです。紙より強く、

持ちまわしても痛みにくいからです。



★★★
まず 紙本の時にも書きましたが、墨および朱肉は水に流れる(滲んでくる)

かもしれない、墨汁および水彩絵の具は 確実に水に流れる と言う事を

ご理解ください (^O^)/
★★★

裏打ちの工程ですが、
1. 滲み止め
2. 湿気入れ から 乾燥
3. 裏打ち用の紙を用意
4. 糊ごしらえ
5. 本紙伸ばし
6. 糊付け
7. 裏打ち
8. 仮張り掛け

細かく分ければ、上のような感じになります。

紙本と違うところは、滲み止め・湿気入れを先にすること・糊の濃さ

そして本紙の伸ばし方です。

1. 滲み止め

最初に墨・朱肉は流れる(滲む)かもしれないと書きました。

作品をきれいに仕上げる為には滲みを止めるのがポイントです。

滲み止めのスプレー
『 トップガード 』 https://www.kougodo.jp/SHOP/topgard.html
『 ストップ 』 https://www.kougodo.jp/SHOP/stop.html

を利用するのが手っ取り早いでしょう (^.^)

両面からスプレーをかけ十分乾かす これを2〜3回繰り返してから、

次の作業に入りましょう。

絵の場合濃い色は流れる危険性を多く含んでいます。

より慎重に作業を進めるなら、

『 強力にじみ止め・薄め液 』のセット
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をご利用ください。

2. 湿気入れ

紙本と違うところが湿気入れですが、絹本の場合 作業台の上に

裏返しにして置き、前面にたっぷりと刷毛で水を付けます。

湿気入れと言うより、水浸しと言う感じでご理解ください。

湿した後は、綺麗な紙の上に平に乗せ、自然乾燥を行ってください。

これで湿気入れは完了です。

3. 裏打ち用の紙を用意

厚めの紙
『鳥の子紙』 https://www.kougodo.jp/SHOP/torinoko_h.html

で裏を打てばいいと思います。

紙を裁つ場合 気を付ける事は、裏を打った後 干さなくてはいけないので、

幅の狭い方に対し4cm・広い方に対し5cm 大きめにサイズを出して

紙を用意してください。上手になったらもう少し小さくしても大丈夫!

例えば、本紙が30cm×45cmなら 裏打ちの紙は34cm×50cm です (^.^)

4. 糊ごしらえ

糊は、工作に使っているチューブに入った糊や、洗濯糊(ビニール袋に

入った糊) を使いましょう。

      当店取扱い:『 正麩煮糊 』
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糊は、1回の裏打ちに使える分だけ出した方が良いです。

古い糊は、接着性が悪いだけでなく 臭いも出てきます (>_<)

少しずつ水を入れ、玉が無くなるまでしっかりとこねます。

ここで大事なのは糊の濃さです。

濃すぎると、仕上がった本紙が固くなり ボコボコになります。

薄すぎると、本紙と裏打ち紙がはずれてきます。

最初から上手くはいきませんので、色んな濃さで挑戦し、丁度良い塩梅を

見つけてくださいね (^_^)v

参考として、刷毛で掬うと 少しドロッとした濃さです (^^♪

5. 本紙伸ばし

作業台の上に 裏返しにして本紙を置きます。

出来るだけ作業台の左端においてくださいね!

両端を水刷毛で湿し、作業台に付けます(付くほどたっぷりと!)
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水刷毛若しくはスプレーで中程を湿します。
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全体的に万遍なく湿せたら、たるんだ分を左右に引っ張って完了です。

裏打ちをする前に、両端の水をタオルで吸い取ってくださいね。

 

6. 糊付け

綺麗に伸びたら 次は裏打ちをする紙に糊を付けます。

この時使う刷毛は、糊刷毛。
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まず、本紙の上に予め用意をしていた裏打ち紙を置きます。

紙は ツルっとした方が表です。表を本紙につけるようにします。

手すき和紙の場合、どちらが表かわかりにくい時があります。

紙の表面をよく見ると筋がついています。

へこんだ筋が裏で、ほとんどわからない膨らんだ筋が表です。

和紙を乾かす時は、板や鉄板に張ります。板に張る時、刷毛で撫でる為

裏側に刷毛の筋が残ります。

裏打ち紙を本紙の上に上下均等に置き、左右は右を多い目に置きます。

右側の裏打ち紙の下(場板)に糊を入れ、裏打ち紙を場板に付けてしまいます。

場板に付けた部分が外れない様に注意しながら裏打ち紙を右側にめくります。

糊は、本紙の際(場板につけば部分)から付けていきます。

裏打ち紙に皺が入らないよう注意しながら糊を付けましょう (^.^)

付け忘れが無いよう少々たっぷり目に付けると良いです (^^)v

糊桶 の角でしごいた刷毛で同じ方向に刷毛を通しておきます。
→https://www.kougodo.jp/SHOP/h95-2-P.html

こうする事で余分な糊が取れ、均一に塗ることが出来ます。

右側にめくった時、作業台をオーバーするような大きさの場合

取り敢えず、作業台一杯まで付けた後、裏打ち紙を上げて折り畳み、

残りの場所を確保し 糊を付けます。

それでも足りない場合は、再度同じことを繰り返します。

7. 裏打ち

裏打ちには、『送り打ち』『投げ打ち』の2つの方法があります。

ここに説明しているのは、初心者でも出来る『送り打ち』です。

『投げ打ち』は紙に糊を付けてから、掛け棒に乗せ持ち上げ

本紙に合わせて裏打ち紙を置く方法です。

練習して慣れないと中々出来ないですが、1枚で打てないような

大きな本紙の場合は、何枚かの裏打ち紙を継いでいかなくてはなりません。

この時は、『投げ打ち』で打っていきます。

 

糊の付いた裏打ち紙を持ち上げる為、掛け棒 に裏打ち紙を乗せます。

掛け棒は、本紙より少し大きめが丁度良いです。
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長すぎると作業がしにくいし、短いと乗りません・・・

掛け棒は、竹の物差しで代用できます。

まず 掛け棒を水刷毛で湿し、右手で持ちます。

左手で、裏打ち紙の下の角をもって持ち上げます。

持ち上げた紙の下に掛け棒を入れ、裏打ち紙を掛け棒の上に乗せます。

この時注意したいのが、裏打ち紙右端の下にきちんと掛け棒を入れる事です。

右手で撫で刷毛・左手で掛け棒を持ちます。

左手をゆっくりと持ち上げ、場板に付けた部分までめくっていきます。

この時 勢いよく持ち上げると、せっかく位置決めをしているのに、

ずれてしまいます。ゆっくりですよ (*^^)v

本紙の上を通り過ぎたところで、撫で刷毛で空気を抜くように

撫で始めます。

左手を徐々に降ろしながら、右手の刷毛で皺を作らないよう

優しく撫でて下さいね (^.^)

本紙を伸ばす時のように、刷毛は寝させて使ってください。


最後まで打つことが出来たら、掛け棒を外し 撫で刷毛の腹で

少々しっかりと本紙を撫でてください。

撫で忘れがあると、そこが浮いてしまいますよ (^_^;)

8. 仮張り掛け

仮張り とは、裏を打ったものを張り付けておく板です。
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紙は乾くと縮むので、裏を打ったものをすぐに張り付けると、

乾いたら、ピンッ と伸びるわけです !(^^)!

仮張りは、コンパネ等を利用しても構いませんが、表面に何の加工

もしていないと、綺麗にはがす事が出来ません。

表具師は、ふすまの下地に紙を張り、表面に柿渋を何度も塗って仕上げます。

すると、紙が残りにくいです。既製品 もあります。

裏打ちを終えた本紙の角を爪で起こし、裏返します。(表が上になります)

この時下の本紙の角も爪で起こして下さいね。裏打ち紙だけ持つと

せっかく打ったのに、裏打ち紙だけがめくれてしましますよ !


本紙から出た裏打ち紙に 薄い糊を付けます。

紙本を打った糊でも構いません。糊刷毛でなく付け廻し位の薄めの刷毛を

使った方がうまくつきます。

幅の狭い方を両手で持ち上げます。

仮張りのところまで持って行き張り付けます。

この時、幅の広い方の真ん中付近に 1cmx3cm 位の紙を挟みます。

『ヘラ入れ』と言いますが、乾いた後 この『ヘラ入れ』の部分からへらを

入れて、本紙をはがします。

四方をしっかりと撫でて、『ヘラ入れ』の部分を少し持ち上げてそこから

空気を入れ 出来上がりです。

1日ほど乾かせば、OKです (^o^)/


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最後までお読みいただき有難うございました m(__)m

今回は、ちょっと難しい内容だったかもしれませんが、是非とも

チャレンジしてください。

ご自分では無理だと思われる方は、お早めにお近くの表具屋さんに

ご相談くださいね (*^_^*)

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今回は 宝船に乗ってやって来ます ヽ(^。^)ノ

ドンドンご応募くださいね!!

 

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これからも、表具師 高梧堂 を よろしくお願いします m(__)m

 

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