表具師店長の日記
テープの付いた掛け軸の修理…
先日 表面にテープが貼り付けてある掛け軸の修理依頼をお受けしました。
裏側にセロテープやガムテープが貼ってあるのはよく見かけますが、表側にテープ(透明OPPテープ)
が貼ってある掛け軸には初めてお会いしました・・・
【 3本のテープが貼っています。それも絵の真ん中に・・・】 |
お受けした時には、テープが綺麗にはがれるかどうか 凄く不安でした。
どの様にして剥がすか悩んだ末、市販されているテープ剥がしのスプレーを購入してきました。
流石にスプレーを前面に振りかける勇気は有りませんでしたので、小さな容器に液体を出し、それを
綿棒につけて糊気を溶かし少しずつはがしていきました。
途中 お不動様の体の一部(特に目)がテープ側に引っ付きはがれかけましたが、はがれかけた部分の
下に糊を入れて接着してから再度綿棒で液体を塗っていくと、完全とは言わないまでも そこそこ綺麗に
剥がすことが出来ました \(^o^)/
【 裏面もテープ貼ってます・・・ 】 | 【 目の部分に苦労しました・・・】 |
テープさえ剥がせれば こっちのもんです (^^)/
本紙の修理をして仕上げをし、施主様にお渡しすると、とても喜んで頂きました ヽ(^o^)丿
店長としても、初めての体験でしたが、上手く行きとても嬉しかったです!
【 結構 綺麗に仕上がりました 】 |
一言で修理修復と言っても、色んな状態があるもんです。
これからも色んなものにチャレンジしたいですね (^^)v
【 因みに この掛け軸 「文政12年(1829年)」作のようです 】 |
難しい依頼をお待ちしております ・・・(^_^;)
2017/9/28 書く
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