表具師店長の日記

涅槃図の修理 途中経過 Part5

昨日(12月23日) ようやく 最後の一枚の修理が完了しました \(^o^)/

この本紙が一番手ごわい本紙でした・・・

折れ・破れが多いのは勿論の事、破れてしまった所を素人さんが勝手に重ねて継いだり、裏から

厚い紙を濃い糊で貼っていたり・・・

どうしたら良いの???  という状態でした (^_^;)

【 色の違う紙で破れを繕っている 】 【 穴と皺が多数あります 】
【 素人さんによる継で 絵が重なっています 】 【 仏様の上の白い所は引掻き傷の様な物 】
【 裏から見た状態。 継ぎが多すぎ!】 【 拡大すると こんな感じ…】

まずは、厚紙の部分を湿し糊を弛め 取り外しました。 それから 一度表に返して 重ねて張り付けてある部分

を柄が合うように戻しました。

【 破れている所が、綺麗につながりました。 色が濃く見えるのは濡れているからです 】

また、裏に返し 厚紙で折れて皺になっていた部分を戻していき、裏打紙をはずします。

そして、穴の開いた所には 同質の紙を当て、折れて破れている部分には築きでかすがいにしました。

【 穴埋めとかすがいを入れたところ 】 【 穴の形に合わせて 紙を取ります 】

全体を裏打して 完成です \(^o^)/

と言っても、まだ、折り伏せを入れなくてはいけないし、全てのパーツを組み全体に裏打をしなくては

完成に近づきません・・・

【 終了! 左右の色が違うのは、右が濡れているからです・・・】

年明けから、再度完成に向け頑張ります (*^^)v

2014/12/24 書く

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