表具師店長の日記

珍しい(?)お仕事 第2弾 『 あんどん張り 』

先月に 「 珍しい(?)お仕事 第1弾 」 として、「 腰張り 」 について書きましたが、

今回は その第2弾として、「 あんどん張り 」 について書いてみます。

「 あんどん 」 とは 照明器具の事です。 ちょうちんとは違いますので お間違え無く!

昔から、和室内の紙と糊を使う作業は 表具師の管轄でした (^^)v

最近は、特殊な照明器具が多く 手に負えない物も有りますが、依頼されればとりあえずチャレンジします (^^)/

今回の依頼は 旅館の大広間の 天井に取り付けてある 「 あんどん 」 です。

上の写真では、良くわからないのですが、かなり紙(プラスチック入りの)が割れているのです。

それに 焼肉(?)の油がかなり浸み込んでいました・・・

 
【 こんな感じで割れていました 】 【 枠から油が滲みだしています 】

大きさは 全体で1m四方。 一つが30cm角 のが 9つありました。

このあんどんは現状通りに ワーロンシートと言う プラスチックで和紙を挟んだ紙(?)を使いました。

和紙を張ったあんどんなら、水をみせれば糊気が戻って剥し易くなるのですが、この手の紙は「 無理やりめくる 」

と言う感じです。 年数が経っていたので結構もろく パリパリと割れましたが、枠に残った部分はノミで削りました。

そしてその後 ペーパー掛け・・・   結構手間なんです (^_^;)

 
【 こんな風にパリパリになりました 】 【 ペーパーでこすっています 】

この後、それぞれの枠の形に厚紙で型を取っていきます。 全部で6つの型が必要でした (^_^;)

 
【 其々の枠に沿って型を取ります 】 【 型を取り終えたところ 】

張るのは 糊で付けることが出来ないので 両面テープを使います。この紙専用の両面テープがあり 幅5mmです。

これをすべての糊代に貼っていくのですが、肩が凝りそうでした (^_^.)

  
【 両面テープを貼ったところ 】 【 無事 張り終えました\(^o^)/ 】

下が現場へ収めた写真ですが、写真では そんなに綺麗になったようには感じないですね (^_^;)

でも、綺麗になりましたよ (^^)v

店長は、京都で修業中 色んな形のあんどんを張りましたので、結構その ノウハウを持っています (^^)/

当時のお得意様が、祇園のお茶屋さん・置屋さん・料亭 でしたから ヽ(^o^)丿

2012/4/16 書く

コメントする

名前

URL

コメント

当店の紹介
当店の実績
奈良県桜井市 お礼の品一覧ページはこちら
 なび奈良

奈良県桜井市の大神神社(三輪明神)の参道にお店がある大正12年創業の老舗 高梧堂(こうごどう)嶋岡表具店です。
近くには、邪馬台国卑弥呼の遺跡として有名な纏向遺跡があります。
古くなって傷んだ掛け軸・額・屏風等を1級表装技能士であり文化財保存修復学会会員であるベテラン表具師が責任を持って修理修復します。
又、書画などを掛け軸や額に表装(新調)致します。 大阪京都は出張見積り無料。

カレンダー
  • 今日
  • 定休日

の日は商品の発送はお休みさせて頂きます。
メールの返信やお問い合わせにつきましては、在宅時は対応させて頂きます。

お友達リンク
三輪の地図
あんしんクレジットカード決済システム

表具師店長の日記

嶋岡店長

こんにちは!店長兼表具師の嶋岡です。

京都で修行を積み、この道一筋35年。数々の古い表具の修理修復をしてきました。
お客さん第一で、納得のいってもらえる仕事をモットーとしております。
お気軽に声をお掛けください。
店長日記はこちら >>

下記にメールアドレスを入力し登録ボタンを押して下さい。

変更・解除・お知らせはこちら

ページトップへ